「ドア・イン・ザ・フロア」(2004・米)作家志望の高校生エディは、勉強のためにある作家の家に泊まりこんでアルバイトをすることに。そこで作家の妻であるマリアンと出会い、エディはひと目で恋に落ちてしまった。じきにエディとマリアンは愛し合うようになるのだが、この家族はある大きな傷を抱えていて・・・。小説「未亡人の一年」の映画化。
このエディ君、あらすじに書きましたように人妻マリアンに一目ぼれをし、
「マレーナ」の少年の様に当初は一方的な片思いをしていきます。
ですが「マレーナ」と決定的に違う点は、"恋する少年(青年?)がそれなりに成熟した男性である"という事と、"人妻が全く魅力的でない"、という事です。
相手が少年というにははばかる年齢のため、若干大人向けな内容になっております。そこは別に良いんです。良いんですけど・・・
なぜ人妻役がキム・ベイシンガーなのか?この人の出ている映画は数える程しか観た事がないのですが、この人を綺麗だと私はどうしても思えないのです。マリアンに骨抜きなエディを観る度に頭の中に「?」の文字が浮かびます。好みは人それぞれだとは思いますが、最後まで少年の気持ちがどうしても理解できませんでした・・・。
そんなこんなでしばらくは少年と人妻との恋物語が続くのですが、途中から家族の傷が浮き彫りにされるメロドラマ的展開にうつります。中盤からは、ただひたすら痛々しい。
皆が心に大きな空白を抱えながらも懸命に生きているその姿は、題名の通り「床の下のドア」なのでしょう。
作家がエディに対して「細部まで細かく描写だ」(確かこんなセリフ・・・)と言うシーンがあるのですが、まさにこの映画もそんな感じで、映画の隅々まで細かく丁寧な描写をしていたと思います。
この映画の繊細な描写は良かったのですが、どうも内容はピンとこず。出てくる人物が皆ダメ人間すぎて、共感よりも憎しみの気持ちが湧いてくるのです。ダメ人間映画は好きですが、ここまで最低だと逆に引いちゃいますね。面白い映画ではないです。
小説「未亡人の一年」では彼らのその後も描いているようなので、今度読んでみたいと思います。
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