「潜水服は蝶の夢を見る」(2007・仏/米)「ELLE」の編集長であるジャン=ドミニック・ボビーは、昏睡状態から目を覚ますと見知らぬ病室に横たわっていた。脳梗塞により体中の筋肉が麻痺し、動かせるのは左目のまぶただけ。体の自由が効かない。喋ることさえ出来ない。自分の運命に落胆するジャンだったが、ある日自分の体験談を描いた本を出版する事を決意する・・・。
実話の映画化。
久し振りに映画を観て
しゃくり上げるほどの大号泣をいたしました。
こんなに泣いたのは「マイ・ドッグ・スキップ」以来です。
いや~、凄い映画ですよ。これ。
まず映像が非常に美しいです。主人公目線からのカメラワークに始まって、主人公の妄想、現実、過去のエピソード・・・、ありとあらゆるシーンが芸術的。光の反射がとても綺麗で、透き通るような透明感のある映像群に目を見張りました。特に主人公の涙で視界が霞むシーンは・・・、憎い演出ですな~。
アート系の映画って、
"映像に凝り過ぎていてストーリーを重視しない"。そんなイメージが私の頭の中をついて回り、ずっと苦手意識を持っていたのですが、この映画のおかげでそういった偏見も無くなりそうです。
普通の人間ドラマとしても、そしてアート作品としてもお楽しみいただける映画だと思います。
「感動する」とか「考えさせられる」とか、そういった言葉で括るとどうしてもちゃちな響きになってしまい、うまく言葉で表現できないのですが・・・。観ている人の心に迫りくる映像群と、全編に溢れ出すようなジャンの生命エネルギーに、圧倒されると同時に自然と涙が出てくるのです。
とにかく凄いです。そして面白い。
関係ないですけど、フランス語ってなんだか良いですね。発音とか、なだらかな喋り方がかなり好きです。今度フランス語の授業を取ってみようかしら・・・。
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